ウルル登頂が出来なくなった今だからこそその魅力を語る

2019年10月26日
皆さんはこの日がなんの日かご存じだろうか?



正解はタイトルにもあるが、オーストラリアの世界遺産、ウルルの登頂が出来なくなる日。

前日までは気象状態等の条件さえ揃えば、登頂が可能であった。
それでも登山口が開く確率は2割前後、週に1日か2日なのですが…。
とはいえ、それなりの運の持ち主であれば登頂ができた。



それが2019年10月25日を最後に、登山口は永久に閉ざされる事に。

理由は色々あるが、大きいのは宗教的なものである。
そもそもウルルは現地に暮らすアナング族の聖地であり彼ら曰、
「ウルルは登るものじゃねえ!!」(意訳)
との事である。

ウルルは断崖絶壁であり、吹く風もとても強い。
この風というのが、現地ではウルルを守る神風とされ、その神風に飛ばされ過去何人もの死者が出たそう。

聖地で死者が出る、という事をアナング族の人々が非常に痛ましく思い、登山口の永久封鎖に至ったのだとか…。





ここまでウルルが登頂出来なくなった、という事実だけを書いたが現地の魅力は別にウルル登頂だけではない。

筆者もオーストラリア旅行へ行き、ウルル登頂を目指したが、運がなく叶わなかった。
それでも一生に残る、本当に行って良かったと思える場所であった。

ウルルが閉山になってしまった今だからこそウルルを応援したいと思い、その魅力と実際に行く際の注意点を紹介したい。







まずウルルに行きたいという人が最初に訪れるのはエアーズロックリゾートだろう。
ここはウルル=カタジュタ国立公園の周辺ではほぼ唯一の町。

ここは砂漠の荒野の中にポツンとある町、正にリゾートである。
リゾート内にある展望台からウルルを望むこともできる。

リゾート内を歩くだけでも楽しく、様々な施設がある。

アボリジニの文化、ウルルの自然についての博物館。

ラクダに乗ることができるキャメルファーム。

リゾート内は無料のシャトルバスが走っており、移動に関する心配もない。
ただ、中には飲食店が多くはなく、時間によっては混雑する。
勿論食事にありつけない、という事はないが…。







エアーズロックリゾート内だけでも楽しめるのだが、ここまで来たら目指すは砂漠の大自然。
外へ出てウルル=カタジュタ国立公園へ。

ここで注意が1つ。
1人に付き水1リットル以上所持していないと国立公園に入ることが出来ないという事。
まあ、ツアーを頼めばそちらが用意してくれている事もあるが、事前に確認しておいて損はないだろう。



まず多くの人が目指すのは、やはりウルルであろう。
ここには朝、それも日の出前から訪れるべきである。
その理由はウルルをバックに約5万球のLEDライトが輝くこちら。
フィールドオブライト
最初は暗闇の中に光の塊があるだけだが、日の出が近づくと段々とウルルの影が見える。このグラデーションが美しい。
もう少し待てば朝陽に照らされるウルルを見ることも出来る。



日が登った後は、ウルルの麓まで移動しての散策。
ウルルにはアボリジニの壁画ムチジュルの泉等、他にも見所が沢山。
登らずとも、周囲を歩くだけでも楽しめる。



一通りウルルを散策すれば、当然日も暮れる。
そしたら、夕陽に照らされるウルル観賞を絶対にするべきである。
朝陽以上にそのグラデーションの移り変わりが大きく、様々な顔を見せてくれる。

また、夕陽の望めるスポットには現地に暮らすアナング族も訪れる。
彼らと交流できる数少ない機会であり、アナング族の作る本物の伝統工芸品を直接購入することも出来る。
非常に貴重な体験が出来るので、夕陽は絶対にビュースポットで見るべきである。





ウルル=カタジュタ国立公園の魅力はウルルだけではない。
公園の名にもなっている、カタジュタも訪れるべきである。

ウルルと並ぶアナング族の聖地。
遠目で見てやっと全景が収まる大きさ。
実際に近くまで来ると、その大きさに更に圧倒される。
写真の真ん中、風の谷と呼ばれる部分を歩き更に奥を目指す事も出来る。
奥まで歩けば、風の谷と呼ばれる訳が感覚的に分かるかもしれない。



ウルル=カタジュタ国立公園はパワースポットの塊。
ウルルに登れなくなってもその魅力は無くならない。
機会があれば是非訪れて欲しい。







…のだが、海外なので注意点も幾つかある。

先ずは
この記事の途中でも書いたが、国立公園に入るためには1人最低1リットルの水を持っていなくてはいけない。乾燥して暑い砂漠なので当然である。
そして、この水の確保が曲者である。

持ち込む水は、水でありさえすれば何でもいい。
別に現地のホテル等で、水道水をペットボトルに入れても全く問題はない。
しかし、水道水ははっきり言って美味しくない。
体に合いさえすればいいのだろうが、日本ではないのでそもそも水質が違う。

基本的にお店で市販されているペットボトルを買うことになるだろう。
だが、エアーズロックリゾートで水を買うと馬鹿にならないレベルで高い。
500ミリリットルで約5ドル1リットル買ったら10ドルになる。
ちょっとしたお土産が買える値段である。
オーストラリアは全体的に日本よりも水が高いが、エアーズロックリゾートの価格は最早異次元。

なので、もうオーストラリアに入国したら直ぐに水を買うべきである。
シドニーやケアンズであれば、500ミリリットルの水は3~4ドルで購入できる。
それでも日本に比べれば高いのだが…。



次に注意、というか用意しておいた方がいいのはハエ避けネットである。
これは時期にもよるが、ハエが多い。とにかく多い、信じられない程多い。
何も対策を講じないと、はっきり言って観光どころの話ではない。

そこで便利なのがハエ避けネット。
これがあるだけで快適さが段違いである。
これは別にわざわざ日本から持っていかずとも、現地で購入もできる。

…因みにもしハエ避けネットがないとこう言った格好で観光する事になります()
まあ、今となってはいい思いでですが…。



装備面で言えば、日焼け対策も兼ねての長袖歩きやすい靴も必須。
ウルル周辺は砂漠地帯で陽を遮るものが何もない。
日光が容赦なく照りつけてくる。
しっかりと長袖を来て肌を守るべきである。
砂漠地帯で乾燥しているので、夏でも日本の夏の様に湿度が高くない。
カラッとしていて長袖がそれほど苦にならないのは救いではある…。

また、靴も歩きやすいもの、それも靴底が厚いものが必須。
ウルルは砂漠地帯だが、一般的にイメージされる砂砂漠ではなく、岩石砂漠の場所が多い。
ゴツゴツとした岩肌を歩く事も多いため、普通のスニーカーでは怪我の恐れもある。
底の厚い運動靴、もし持っているなら登山用の靴を持っていっても損はしないはずである。



最後に注意すべき事は写真撮影について。
ガラパゴス諸島で「撮ってもいいのは写真だけ」というフレーズが使われて以来、自然をやたらめったら荒らさず取るのは写真だけ、というマナーは大分定着してきた。
しかし、ウルル周辺では写真撮影にも注意が必要である。
現地に住むアボリジニの人々、彼等が作った工芸品を許可なく取るのはNGである。
もし発覚すれば、罰金刑だそう。
勿論、直接本人に許可を取れば問題はないそうだが…。
語学力、コミュ力に自信がある人は写真撮影をお願いしてみてもいいかもしれない。



他にも注意した方がいい事は色々あるだろうが、筆者が実際に訪れ感じたのはこの位。
気になった方は旅行雑誌、ネット等を見て最新の情報を仕入れる方がいいでしょうし。





という事で、登頂が出来なくなったウルルだが、それでも魅力的な地。
この記事で書いた事以外にも、絶景は沢山あるだろう。

生の声、という訳ではないが旅行直後に新鮮な感覚のまま書いた記事も是非見て欲しい。


ウルル=カタジュタ国立公園は人生で1度は訪れるべき場所。
少なくとも筆者はそう考えます。

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